太陽光線は、紫外線だけでなく赤外線も肌の脅威

 

春から夏にかけては太陽光線が強くなる季節です。ゴールデンウイークや夏休みに、日中に屋外でレジャーやスポーツを楽しむ人は、日焼け対策が不可欠です。

最近は紫外線だけでなく、赤外線も、肌に損傷を与えることが分かっています。肌(皮膚)の老化、すなわち、「肌のシミ、シワ、たるみ」は、年齢をかさねるよりも、太陽光線による「光老化(ひかりろうか)」の影響が8割を占めています。

光老化とは、太陽光線(太陽光)にふくまれる紫外線や赤外線を、長期間浴びることにより、皮膚(肌)にシミ、シワ、たるみが現れることです。皮膚のシミから皮膚がんが生じることもあります。

肌(皮膚)の老化は、いうまでもなく年齢を重ねることでも進みます。しかし、肌の老化の加齢による影響は2割です。

したがって、肌の老化は、光老化の影響が8割を占めます。ところが、日本では、「光老化」という言葉を知っているのは、たった4.2%です。

この結果、日常的に日焼け止め(紫外線対策の薬剤)を使用していると答えた日本人は、女性が24.4%、男性が3.2%でした。日焼け止めを全く使用していないと答えた日本人は、女性で17.3%、男性ではなんと70.5%にまで達しています。

例えば、お尻や内ももなど太陽光線にほとんど当たらない部位の皮膚には、高齢者であってもシミ、シワ、たるみはほとんどありません。

つまり、太陽光線が当たらない部位は、肌が老化していないのです。このことから、肌の老化の原因は、加齢よりも、その主因は「太陽光線」であることがわかります。

また、皮膚のシミが悪化してできる皮膚がんの8割程度は、太陽光線に当たる部位に生じます。

太陽光線(太陽光)は、波長の短い方から順に紫外線(UV)、可視光線、赤外線の3つに分かれます。太陽光とは、実は、これら波長の違った光がまざったものなのです。

このうち、光老化に最も影響するのは、いうまでもなく悪名高き「紫外線」です。紫外線には、波長によって、UVC=短波長の紫外線、UVB=中波長の紫外線、UVA=長波長の紫外線に分類されます。

UVCは地上にはほとんど届いていないので、無視してもいいです。

太陽光線は波長が長いほど、皮膚の奥深くまで届きます。また、皮膚の構造は外側から角層、表皮、真皮、皮下組織からなりますが、UVB(中くらいの波長の紫外線)は表皮に、長波長のUVA(長い波長の紫外線)は真皮に達します。

紫外線よりもも波長の長い赤外線は皮下組織まで到達します。つまり、波長が長いほど肌の奥深くまで到達するのです。

UVB(中くらいの波長の紫外線)は、シミの発生に影響します。さらには、皮膚がんの原因になります。つまり、紫外線(UVB)が、日焼け→シミ→皮膚がんをひきおこしてゆくのです。

まず、皮膚がUVBを浴びると、日焼け(紫外線にあたって皮膚が黒くなること)になります。これは、強い太陽光線に1時間も当たっていると、皮膚がヒリヒリしたり、赤くなったりすることです。

こうして、 UVB(紫外線)による表皮への損傷が蓄積すると、シミの発生します。さらには、損傷した細胞のDNAが修復されない場合、皮膚がんになることもあります。

表皮の最下層では、細胞分裂によって新しい皮膚細胞が作られていますが、UVBによってこうした細胞のDNAが損傷され、その修復が何らかの原因でうまくいかないと、がん細胞が生まれ、やがて皮膚がんとなることもあります。

シミの場合はほかのものより色が濃い、形がいびつ、かゆみや痛みがあるといったとき、皮膚がんが疑われることもあります。その場合は、皮膚科を受診してください。

次は、UVA(長い波長の紫外線)を見てゆきましょう。

UVAによるダメージは、シワを作る原因になります。UVAが届く真皮には張りや弾力をたもつ繊維がふくまれていて、紫外線によりこれらが傷ついて、シワができます。

さらに、太陽光の中で最も波長の長い「赤外線」をみてゆきましょう。現在、赤外線が、皮膚の土台となっている皮下組織にダメージを与えることで、たるみが生じることが分かっています。

こうした赤外線の影響は、従来の「紫外線対策」だけでは不十分であることを意味しており、太陽光一般についての「光老化対策」として対処すべきです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です